初めてのDTM、機材はどこで買うべきか?

初めてのDTM、機材はどこで買うべきか?
 

ビートメイキングを始めるために必要な機材、決して安い買い物ではありませんから失敗せずに賢く揃えていきたいところです。入門者の方であれば欲しい機材をあれこれチェックするところからスタートするでしょうが、それはつまり「どこで買うのか」も考えなくてはなりません。ネット?実店舗?他に選択肢は?・・今回は「DTMを前提としたビートメイキングに必要な機材はどこで購入出来るのか」を、ポイントや注意点も合わせて解説していきます。

1. サウンドハウス

ギター、ベースなどの楽器から、マイクやケーブル等の備品、業務用のステージ設営用品まで音楽に関する商品を幅広く取り扱う老舗ネットショップです。音楽に携わる方であれば真っ先に名前が挙がるであろうショップで、ビートメイキングに必要なものの大半がここで揃うかと思います。サイトも比較的すっきりとしていて見易いです。実際に購入するかは別にして、相場・商品レビュー、どんなメーカーの機材があるのかなど初めに一通り目を通してみるのもおすすめです。

サウンドハウスで購入する3つのメリット

サウンドハウスの良さは取り扱い商品の幅広さだけではありません。特に大きなメリットと言えるのが

  • 税込み1000円以上の購入で、日本全国送料無料
  • 購入した商品全てに3年間の保証が付く
  • 「国内最低価格保証」「世界最低価格保証」

といいう点。近年では運送会社による運賃の値上げが行われていますので、ネット通販の送料もだいぶ上がってきています。そんな中1000円以上で送料無料というのは非常にありがたいです。(特にビートメイキングに関連する機材はそれなりの金額になりますので、ハードルはかなり低いと言えます。)その上購入した商品は全て3年の保証付き。一般的にメーカーの保証期間は1年間ですので、安心度もアップします。

送料無料と長期保証が付いていたら通常「その分商品の金額に上乗せされているのでは?」とも考えますが、

商品お買い上げ後14日以内に、他店にて同一規格品がサウンドハウス価格より安価で販売されている場合、差額を返金、もしくは次回ご利用時にお使いいただけるようお預かりをする

引用: https://www.soundhouse.co.jp/guide/guarantee/#internal

商品お買い上げ後14日以内に、サウンドハウスの価格が世界各地の販売店における広告価格より高い場合、差額を返金、もしくは次回ご利用時にお使いいただけるようお預かりをする

引用: https://www.soundhouse.co.jp/guide/guarantee/#internal

という態勢が取られています。価格面まで安心というから驚きです。(※正規代理店以外で販売されている場合など、価格保証対象外となるケースもあるようです。)

サウンドハウスにデメリットはあるのか?

大きなデメリットは無いかと思いますが、強いて挙げるなら「初心者は見たい商品に辿り着きにくい」ことでしょうか。カテゴリー毎に商品を一覧表示させることが出来ますが、細かくカテゴリー分けされているので聞き慣れないカテゴリー名があったり、自分の見たい機材がどのカテゴリーに属するのかが初心者には分かり辛いかも知れません。

例えば楽曲制作のメインとなるDTMソフトを探したければ、TOPページの「カテゴリー」にある「DTM・DAW 」を選択し、更に「DAW ソフトウェア」「DAW (シーケンスソフト)」の順に選択していけば一覧で表示されます。(但し各ソフト様々なバージョンが出てきますので、内容を比較したい場合はDAW各社の公式サイトを見た方が分かり易いでしょう。)

同じ「DTM・DAW」カテゴリーで「ソフトウェア音源」を選択すればDAWソフト上で打ち込んだ音符データ(MIDI)を鳴らすための楽器代わりとなる音源が、「プラグイン」を選択すればミックス時に各音の味付けや調整をするプラグインエフェクト商品が一覧表示されます。

※位置付けが難しい「MASCHINE(Native Instruments社)」は「ソフトウェア音源」→「ドラム・パーカッション音源」で出てきます。

サウンドハウスは非常に有名なショップですので、「機材購入のお店選びは取り敢えずここから」という選択をしておくのが良いかと思います。

2. 楽天やAmazonなどのネットモール

利用者の多いこれらのネットショッピングモールにも、ビートメイキングに必要な機材を販売しているショップがあります。これからビートメイキングを始めようとした際に、「専門のショップ」というだけでも敷居が高く感じる方もいるかも知れません。楽天やAmazonなどは「普段から買い物で使っている」という方は多いでしょうから、アカウントを持っていたり、ポイントが貯まっていたりすれば利用する価値があります。但しショッピングモールという性質上、「商品名」「機材名(ジャンル)」「取り扱いのあるショップ」のどれかを把握していないと、見たい機材になかなか辿り着けないかも知れません。

出店しているショップを把握しておこう

ショップの例としては楽天の「DJ機材専門店PowerDJ’s」を挙げておきます。ここはDJとビートメイキングに特化したショップで、実店舗も存在する専門店。「DJとして既に活動していてビートメイキングも始めたい」という方であれば、馴染みのあるショップかも知れません。

ネットモールで機材を購入する際の注意点はあるのか?

楽天やAmazonなどの大手モールであれば、前述のような「見たい機材への辿り着きにくさ」(これはサウンドハウスのデメリットで述べた点とも共通しますが)がやはり大きいかと思います。
また特にAmazonで購入する際は、販売元が専門店であっても発送元がAmazonの倉庫であることがあります。この場合機材の知識がある専門店のスタッフが発送してくれる訳ではないため、(商品への影響は無いかと思いますが)気になる方は購入時に確認をした方が良いでしょう。通常、商品の画面に販売元・発送元が記載されています。

サウンドハウスを一通りチェックした後に、「価格や取り扱い商品の比較を 楽天(DAW・DTM・レコーダー)Amazon(DTM・DAW) などでしてみる」という流れがおすすめです。

3. ハードオフ (HARD OFF)

家電、楽器などの中古品の買い取り・販売をしている大手チェーン店です。筆者の経験上シンセサイザー、サンプラー、オーディオインターフェイス、モニタースピーカーなどが販売されていることが多く、中古品ではありますが新品を購入するより遥かに安く入手することが出来ます。全国に展開していますので、近場にある方は気軽に実物を見に行ける点も良いです。

ハードオフで機材を揃えるメリット

実物を見に行きやすいという点以外に大きなメリットと言えるのが、

  • 動作状態が明確
  • 保証付き

という点です。中古品であれば正常に動作するのかが問題になってきますが、ハードオフで販売されている機材はその点がしっかりと確認された上で、状態が一目で分かるように販売されているので安心度が高いです。具体的には、値札の色とそこに書かれた内容で状態を判断出来ます。値札が「赤色」であれば動作に問題の無い通常の中古品、「青色」は新品、「黄色」は未開封などの新古品ですので、購入するならこれらのものを。値札が「緑色」で「ジャンク」と書かれているものは避けます(詳細は後述)。また付属品の有無や動作に影響の無い傷や汚れなどがあれば、それも値札に記載されています。

購入後の保証も付いてくるため、その点もメリットと言えます。保証期間も値札に記載されています

ハードオフで機材を揃える際の注意点

前述の「緑色でジャンク」と書かれている値札が貼られている機材は避けます。これはジャンク品=故障などで正常な動作はせず部品取りや購入後自分で修理することを前提に販売されているもの、または動作の確認が取れなかったものになります。(どういった不具合があるのかも値札に記載されています。)初心者が手を出すべきものではありませんので、注意してください。

またリサイクルショップですので、欲しい機材が必ず販売されているとは限りません。

機材を揃える方法としてメインには出来ないものの、購入予定の機材の中古品や代替品は無いかチェックしてみるのはおすすめです 。

4. ヤフオク

オークションサイトの大手「ヤフオク」でも中古の機材を購入することが出来ます。中には「ストア」と表示されているリサイクル業者などが出品していることもありますが、個人間での売買も行われるためハードオフより安心度は劣ります。但し初歩的・基本的な機材であれば、ハードオフより相場は安いように思います。MIDIコントローラーやオールインワンシンセのような買い替えの頻度が少ない機材で、かつ型落ちのモデルなどは入札件数も少なく安く手に入ることもあります。

機材の状態は入念に確認すること

個人間の売買をネット上で行うことになりますので、商品の説明欄と写真から機材の状態は入念に確認してください。入札前に出品者へ質問を送ることも出来るので、必要に応じそういった手段も取ります。注意したいパターンとしては

  • 電源アダプタなど動作に必要な付属品が無い、または記載されていない
  • 「知識が無いので動作の確認が取れなかった」「知人からの代理で出品」「通電確認のみ」と記載されている
  • 本体、付属品などが純正の状態でない(カスタムや独自の補修がされている)

場合が挙げられます。正常に動作する可能性は否定出来ませんが、そうで無い可能性も十分あるため避けた方が無難でしょう。当然ながら「ジャンク品」の記載があるものなど、明らかに動作しないであろうものも避けます。

更に気を付けたいのはDTMソフトやソフト音源などパソコンにインストールして使用するもの。これらは、「所有者がメーカーのサイトで登録・認証を行ったパソコン以外では使用出来ないルール(アクティベーションロック)」になっているのが一般的です。この認証が解除されているか(落札者のパソコンで使用出来る状態か)も必ず確認します。

商品の状態以外にも念のため梱包方法、出品者の評判にも目を通しておきましょう。

より安心なのは「ストア」アカウントの出品者から落札すること

「ストア」や「ヤフオク!ストア」と表示されている出品者は、ヤフオクが定める条件をクリアした法人や個人事業者です。一般のアカウントよりは信頼度が増すので、機材の知識があまり無い初心者はこういったアカウントから落札するのが安心です。

ハードオフをチェックしたい状況であれば、同時にヤフオクも見てみるのがおすすめです。同じ機材がより安く落札出来ることがあります。

6. メーカーの公式サイトで購入

特にソフト音源やプラグインエフェクトが該当しますが、世界中のメーカーから様々な製品が販売されていて、メーカーの公式サイトからダウンロードする形で販売しているところも少なくありません。こういった製品の中には、海外のプロデューサー達の間でよく使われているエフェクトなどもあります。初心者の方にはまだ必要無いかとも思いますが、こういった方法もあるということで紹介しておきます。

街の楽器店でビートメイキングの機材は揃うのか?

例えば都心にあるような大型店や前述のPowerDJ’sのような専門店なら揃えることは可能かと思います。しかし、「○○楽器」というような昔からあるような個人店、地方のショッピングモールに出店しているような楽器チェーン店では難しいかと思います。DTAソフト等の最低限の取り扱いはあったとしても種類が少なかったり割高であったり、そもそも店員さん自体がDTMやビートメイキングの知識があまりないことも考えられ、おすすめ出来ません。

自身のレベルや目的に合った機材を揃えることが重要ですし、予算も無視出来ません。そうなると機材の選択肢は多めに欲しいところです。取り扱う商品が多く、信頼出来るネットショップで揃えていくのが最も現実的で基本的な方法と言えます 。


サウンドハウス