「NAV & Gunna – Turks 」他、週刊新譜る10(2020/3/25~4/1)
- 2020.04.02
- 週刊新譜る10
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週刊新譜る10 [2020年3月25日~4月1日分]
7日間ごとにアメリカのHipHop/R&Bの新譜・新作ミュージックビデオの中から”これだけは抑えておきたい10曲”を厳選し、ランキング形式で紹介している当サイトのメインコーナー。 今回は2020年3月25日から4月1日の間にリリースされたもので、Simple10がチェックした主要なリリース84曲の中から選出。
- 1. 10位 Fivio Foreign – Wetty
- 2. 9位 G4 Boyz – 419
- 3. 8位 Pop Smoke – Shake The Room feat. Quavo
- 4. 7位 Propain – In Case We Never Speak Again
- 5. 6位 Kehlani – TOXIC (Quarantine Style)
- 6. 5位 DJ Kay Slay – Give Me My Flowers Now feat. Papoose, Joel Ortiz & Sammi J
- 7. 4位 YFN Lucci – America feat. Bigga Rankin
- 8. 3位 Fetty Wap – Fresh N Clean
- 9. 2位 Future – Tycoon
- 10. 1位 NAV & Gunna – Turks feat. Travis Scott
- 11. 週刊新譜る10 [2020年3月25日~4月1日分] まとめ
10位 Fivio Foreign – Wetty
ビデオ公開日 | 2020年3月27日 |
収録タイトル | – |
元ネタ | – |
New York市Brooklynのラッパー、Fivio Foreignの新作ミュージックビデオ。緊張感漂うサウンドが印象的だが、自分がいかにイケてる男かを説くようなリリックが目立つ。声質も含め全体的にワルっぽい雰囲気がプンプンと漂う。映画さながらのビデオも楽しい。
9位 G4 Boyz – 419
ビデオ公開日 | 2020年3月29日 |
収録タイトル | – |
元ネタ | – |
New York市Staten Islandのラップデュオ、G4 Boyzの新作ミュージックビデオ。サウンドだけでなくヴァースよりコーラス部分が長いという構成など、個性が強烈。音数が少ないだけにとにかくキックが鳴り出した時の破壊力が凄まじい。
8位 Pop Smoke – Shake The Room feat. Quavo
ビデオ公開日 | 2020年3月28日 |
収録タイトル | Meet the Woo 2 [2020年2月7日リリース] |
元ネタ | – |
New York市Brooklynのラッパーで、2020年2月19日に滞在先のLos Angelesで襲撃されこの世を去ったPop
Smoke。彼が亡くなる直前にリリースされたミックステープ「Meet the Woo 2」からの新作ミュージックビデオ。TrapではなくDrillに乗るQuavoの程よいアウェー感と、格下でありながらホームの安定感を聴かせる主役。HipHopのサウンドの歴史がまた一つ進んだような印象を受ける。
7位 Propain – In Case We Never Speak Again
ビデオ公開日 | 2020年3月26日 |
収録タイトル | In Case We Never Speak Again [2020年12月13日リリース] |
元ネタ | “Earl Klugh – Living Inside Your Love [1976年]” |
Texas州Houstonのラッパー、Propainの新作ミュージックビデオ。Nipsey
Hussleを思わせるフロウが印象的だが、そのNipseyに捧げたようなリリックも綴られている。ビートは“2Pac – Pain”でも使われた“Earl Klugh – Living Inside Your Love”がサンプリングされており、そこへリードシンセからギターまでが絡むサウンドがたまらない。これはそこらのTrapやHouston諸作品とは別次元の一曲だ。
6位 Kehlani – TOXIC (Quarantine Style)
ビデオ公開日 | 2020年3月25日 |
収録タイトル | – |
元ネタ | – |
California州Oaklandのシンガー、Kehlaniの新作ミュージックビデオ。本曲は、2019年9月頃から今年2月辺りまで交際していたラッパーYGに向けられたものと思われる。破局の原因はYGの浮気と言われており、既にKehlani側からは暴露曲“Valentine’s Day(Shameful)”もリリースされていたが、本曲を聴く限りではまだまだ完全に吹っ切れたとは言えないか。こうしたドロドロとした状況・心境が見事にサウンド面でも表現されている点にも注目したい。
5位 DJ Kay Slay – Give Me My Flowers Now feat. Papoose, Joel Ortiz & Sammi J
ビデオ公開日 | 2020年3月26日 |
収録タイトル | Living Legend [2020年3月6日リリース] |
元ネタ | – |
New York市HarlemのDJ、DJ Kay Slayの新作ミュージックビデオ。ベテランラッパーPapooseとJoel Ortizに加えシンガーのSammi Jと、同市Brooklyn勢で固めた曲。キレと安定感を併せ持つラッパー陣も十分良いが、Sammi Jの明らかにゴスペルがベースであろう歌声が素晴らしい。
4位 YFN Lucci – America feat. Bigga Rankin
ビデオ公開日 | 2020年3月30日 |
収録タイトル | HIStory, Lost Pages [2020年2月28日リリース] |
元ネタ | – |
Georgia州Atlantaのラッパー、YFN Lucciの新作ミュージックビデオ。曲名からして社会派で堅苦しそうな内容なのかと身構えてしまうが、それ程押し付けがましいものではなく。時に詩的な表現を織り交ぜながら、自身が体験してきた苦労を吐き出したような曲。なんとも言えない哀愁が漂い、思わず脱力してしまう。客演にクレジットされているBigga RankinはFloridaを拠点に活動するDJで、本曲では冒頭部分のシャウトに起用されている。
3位 Fetty Wap – Fresh N Clean
ビデオ公開日 | 2020年3月27日 |
収録タイトル | King Zoo [リリース予定日不明] |
元ネタ | “OutKast -So Fresh, So Clean [2000年] (”Joe Simon – Before the Night Is Over [1977年]“)” |
New Jersey州Patersonのラッパー、Fetty Wapの新作ミュージックビデオ。スムースなTrapビートに合わせて、コーラス部分ではお馴染みOutKastのヒット曲“So Fresh, So Clean”をほぼそのままカバー。フレッシュでクリーンな装い、ジュエリーを煌かせながら“ベイビー”と戯れる・・・そんな情景を歌った内容で、彼が得意とするメロディアスなフロウが抜群に映える。個人的に“Trap Queen”以降あれ程ガツンとやられる曲が無かった彼だが、本曲はかなりお気に入り。ビデオでは、無名時代からの彼女がFetty Wapの成功と共により幸せになっていく様子が描かれており、この辺りの“クリーン”な雰囲気も良い。
2位 Future – Tycoon
ビデオ公開日 | 2020年3月27日 |
収録タイトル | – |
元ネタ | – |
Georgia州Atlantaのラッパー、Futureの新作ミュージックビデオ。ビートを手掛けたのは808 Mafiaの一員DY Krazyと、Wheezy。地元勢で固めた曲だが、従来のTrapにどことなくダンスホールっぽさを加えたようなサウンドが新鮮。「大物」「重鎮」といった意味の「Tycoon(※1)」というタイトル通り、トップの目線でシーンを見下ろすかのようなリリックに痺れる。
※1 「Tycoon」という英単語は日本語の「大君」が由来で、かつて外国人が徳川将軍をこのように呼んでいたことから来ているそう。
1位 NAV & Gunna – Turks feat. Travis Scott
ビデオ公開日 | 2020年3月30日 |
収録タイトル | – |
元ネタ | – |
カナダ出身のラッパーNAVとGeorgia州College ParkのGunnaによる新作ミュージックビデオ。そこへTravis Scottまで加わった豪華な曲。”Travis
Scott – YOSEMITE [2018]“で共演済みの三者だが、それ以外にも互いに共演し合ってきた仲だけに相性は抜群。本曲のタイトル「Turks」というのはトルコの話ではではなく、キューバの東に位置するタークス・カイコス諸島(イギリス領)のこと。ここは富裕層に人気の高級リゾート地でもあるそうで、リリックは成り上がり感やリッチさを語る内容が中心。ビートを手掛けているのはこちらもWheezyで、高級リゾートとはミスマッチなサウンドが妙に癖になる。
週刊新譜る10 [2020年3月25日~4月1日分] まとめ
今週Simple 10がチェックした主要なリリースは84曲。Trapブーム以降頭角を現してきたラッパー達のリリースが多いように感じた。そのためそういったラッパーを多めに選出したが、中でもNAV 、Gunna、Travis Scottの共演曲は、同格のラッパー/似たスタイルのラッパー達に比べかなり安定感があるフロウを聴かせていた。
皆さんも気になった曲はあっただろうか?是非新譜のチェックに活用していただきたい。
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