「Kiana Ledé – Chocolate.」他、週刊新譜る10(2020/4/1~4/8)
- 2020.04.10
- 週刊新譜る10
- US HipHop おすすめ, US HipHop 新曲情報, US R&B おすすめ, US R&B 新曲情報
週刊新譜る10 [2020年4月1日~8日分]
7日間ごとにアメリカのHipHop/R&Bの新譜・新作ミュージックビデオの中から”これだけは抑えておきたい10曲”を厳選し、ランキング形式で紹介している当サイトのメインコーナー。 今回は2020年4月1日から8日の間にリリースされたもので、Simple10がチェックした主要なリリース76曲の中から選出。
- 1. 10位 Seddy Hendrinx – We Got Em In feat. OMB Peezy
- 2. 9位 Lil Uzi Vert – That Way
- 3. 8位 The Lox – Loyalty And Love
- 4. 7位 Berner & B-Real – Candy feat. Rick Ross
- 5. 6位 Guapdad 4000 – Peanut Butter Pootie Tang
- 6. 5位 GASHI – Greatness
- 7. 4位 Sheff G – Moody
- 8. 3位 King Von – 3 A.M.
- 9. 2位 Locksmith, Xzibit, Ras Kass – With God feat. Brevi
- 10. 1位 Kiana Ledé – Chocolate. feat. Ari Lennox
- 11. 週刊新譜る10 [2020年4月1日~8日分] まとめ
10位 Seddy Hendrinx – We Got Em In feat. OMB Peezy
ビデオ公開日 | 2020年4月3日 |
収録タイトル | – |
元ネタ | – |
Florida州JacksonvilleのラッパーSeddy
Hendrinxの新作ミュージックビデオ。California州sacramentoのOMB Peezyを客演に招いた曲。現行サウンドでありながら、どこかチープでローカル臭が濃厚なサウンドが良い。
9位 Lil Uzi Vert – That Way
ビデオ公開日 | 2020年4月7日 |
収録タイトル | Eternal Atake [2020年3月6日リリース] |
元ネタ | “Backstreet Boys – I Want It That Way [1999年]“ |
Pennsylvania州Philadelphiaのラッパー、Lil Uzi
Vertの新作リリックビデオ。Backstreet
Boysの懐かしのヒット曲 “I Want It That Way”をカバーしたフレーズが何より印象的。このユルさと抜群のキャッチーさがたまらない。
8位 The Lox – Loyalty And Love
ビデオ公開日 | 2020年4月2日 |
収録タイトル | – |
元ネタ | – |
Jadakiss、Sheek Louch、Styles Pからなる New York州Yonkersのベテランラップグループ、The
Loxの新曲。定期的にソロ作をリリースしているため各々の露出量は多いが、The Lox名義としては恐らく前作のアルバム「Filthy America… It’s Beautiful (2016年)」以来のリリースかと思われる。品のあるピアノフレーズが印象的なビートに合わせ、安定感のあるマイクリレーを聴かせる。
7位 Berner & B-Real – Candy feat. Rick Ross
ビデオ公開日 | 2020年4月1日 |
収録タイトル | Los Meros [2020年4月20日リリース予定] |
元ネタ | “Krzysztof Krawczyk – Trudno Tak feat. Edyta Bartosiewicz [2004年]“ |
California州San FranciscoのラッパーBernerと、ベテラングループCypress HillのB-Realによるコラボ曲。本曲は両者のコラボアルバム「Los Meros」に収録予定で、そのリリース日が4月20日来となれば、ここでの内容は推して知るべし。ポーランドのポップシンガーKrzysztof Krawczyk(私には読み方も不明だが)の“Trudno Tak”という曲の恐らくブリッジ部分がサンプリングされており、やけにこの愛煙コンビにハマったサウンドが楽しい。このリッチなボスキャラ感が漂うサウンドであれば、Rick Rossという意外な人選も全く違和感を感じさせない。
6位 Guapdad 4000 – Peanut Butter Pootie Tang
ビデオ公開日 | 2020年4月2日 |
収録タイトル | – |
元ネタ | – |
California州Oaklandのラッパー、Guapdad
4000の新曲ビデオ。現行シーンらしくもあり、90年代のR&Bを聴いているかのようなどこか懐かしい気持ちにもさせられる・・・そんな不思議なサウンドがとにかく癖になる。メロディアスなフロウを得意とするラッパーが多い現在のシーンにおいても、主役のスムースさは唯一無二。
5位 GASHI – Greatness
ビデオ公開日 | 2020年4月7日 |
収録タイトル | Cabin Fever [2020年3月27日リリース] |
元ネタ | – |
アルバニア出身でNew York市Brooklynを拠点に活動するGASHIの新作ミュージックビデオ。自身の現在の立場やそこに至るまでの思いを振り返るような内容で、ダークなサウンドでありながら、今にも爆発しそうな熱量も感じられる。本曲が収録されたEPは、外出もままならない現在の状況を皆で乗り越えられるようにとリリースされたものだそうで、彼自身も可能な限り室内にいるようにと呼びかけている。
4位 Sheff G – Moody
ビデオ公開日 | 2020年4月3日 |
収録タイトル | – |
元ネタ | – |
New York市Brooklynのラッパー、Sheff Gの新作ミュージックビデオ。脅しをかけるチンピラ感満載のリリックが痛快。メランコリックなビートも斬新で、必要最低限かつ最も際立つタイミングで鳴るキックがとにかく強烈。手掛けているのはNew JerseyのプロデューサーGreat
Johnで、2019年9月にリリースされたSheff Gのアルバム「The
Unluccy Luccy Kid」でも半数以上の楽曲を手掛けている他、Uncle Murdaの“Rap Up 2019”などBrooklyn勢との繋がりが強いプロデューサーだ。
3位 King Von – 3 A.M.
ビデオ公開日 | 2020年4月6日 |
収録タイトル | Levon James [2020年3月6日リリース] |
元ネタ | – |
Illinois州Chicagoのラッパーで、Lil Durkのレーベル「OTF (Only The Family)」に所属するKing Vonの新作ミュージックビデオ。深夜強盗を働く様子を描いたストーリー性のあるリリックで、ビデオも内容通りのものになっている。「襲った男が連れていた女が自分の姉だった」という細かい設定もお見事。フロウも丁寧で、治安の悪い内容の割りに綿密さが感じられるのも良い。
2位 Locksmith, Xzibit, Ras Kass – With God feat. Brevi
ビデオ公開日 | 2020年4月7日 |
収録タイトル | – |
元ネタ | – |
California州RichmondのLocksmith、Los AngelesのXzibit 、CarsonのRas Kassによる新作ミュージックビデオ。リリカルでストリートに知識を授けるような本来の“MC”らしい三者のラップ、Locksmithの言葉通り“トレンドを無視した”2001系ビートと聴き所はたっぷり。更にLos AngelesのシンガーBrevi(“50Cent – Be My Bitch [2012年]”や、Xzibit及びSerial Killers近辺でこれまでも起用されてきた人物だ。)の神々しさと来たら!この曲、時代が違えばクラシック級のヒットになっていてもおかしくない。
1位 Kiana Ledé – Chocolate. feat. Ari Lennox
ビデオ公開日 | 2020年4月2日 |
収録タイトル | KIKI [2020年4月3日リリース] |
元ネタ | – |
Arizona州Phoenix出身のシンガー、Kiana
Ledéの新作ミュージックビデオ。先日リリースされたデビューアルバム「KIKI」に収録された曲で、Washington,
D.C.のシンガーAri Lennoxを客演に招いたもの。リリック自体は文字通りセクシーな情景が目に浮かぶような内容ではあるものの、ストーリー性はそれ程感じられない。がこの両者であれば、リリックに強烈な印象が無くとも(寧ろその方がかえって)その歌声やまったりとしたサウンドが際立つようにも感じられる。主役のヴァース第一声から夢見心地な空間が広がり、そのフワフワとした心地良さはブリッジ~ラストにかけてピークに達する。特にこのブリッジ部分の無重力感は最高に気持ちが良い。コロナ関連の影響を受けてだろうが、無料通話アプリ「Face Time」を利用したミュージックビデオも楽しい。世の中がこういった時期だからこそ、創造性とポジティブな雰囲気が感じられる本曲を迷わず今週の1位とした。
週刊新譜る10 [2020年4月1日~8日分] まとめ
今週Simple10がチェックした主要アーティストのリリースは76曲。比較的若手=Trapブーム以降のサウンドを得意とするアーティストのリリースが多かったように思う。中でもKiana LedéとAri Lennoxのコラボは両者のまったりとした歌声が心地良く、素晴らしいサウンドだった。
皆さんも気になった曲はあっただろうか?是非新譜のチェックに活用していただきたい。
-
前の記事
「NAV & Gunna – Turks 」他、週刊新譜る10(2020/3/25~4/1) 2020.04.02
-
次の記事
「Rob Markman – Death Around the Corner」他、週刊新譜る10(2020/4/8~4/15) 2020.04.18