「8Ball & MJG-Take A Picture 」他、週刊新譜る10(2018/12/27~2019/1/2)
- 2019.01.03
- 週刊新譜る10
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週刊新譜る10 [2018年12月27日~2019年1月19日分]
直近7日間にリリースされたアメリカのHipHop/R&Bの新譜や新作ミュージックビデオの中から、”これだけは抑えておきたい10曲”を厳選して紹介している当サイトのメインコーナー。今回は2018年12月27日から2019年1月2日の間にリリースされたものから選出。
- 1. 8Ball & MJG – Take A Picture
- 2. Casey Veggies & Rockie Fresh – Demeanor feat. Curren$y
- 3. Kokane – I’m So Hood
- 4. Philthy Rich – What You Say feat. G Perico
- 5. Nipsey Hussle – Victory Lap feat. Stacy Barthe
- 6. LNDN DRGS – Tomorrow feat. Freddie Gibbs
- 7. Wrekonize – With The Music On
- 8. Uncle Murda – Rap Up 2018
- 9. Louis York – Music And Weed
- 10. 週刊新譜る10 [2018年12月27日~2019年1月2日分] まとめ
8Ball & MJG – Take A Picture
ビデオ公開日 | 2018年12月28日 |
収録タイトル | Classic Pimpin’ (Live) |
元ネタ | – |
Tennessee州Memphis出身で、20年以上活動するベテランラップデュオ、8Ball & MJGの新作ミュージックビデオ。彼ららしい、またメンフィスらしいユルくダークなサウンドが楽しめるこの曲は、先日リリースされたばかりのアルバム” Classic Pimpin’ (Live) “にボーナストラックとして収録されている。こちらのアルバムは全編Live音源を収録したアルバムとなっているが、ベスト盤とも言えるような選曲がされており、是非ともチェックしていただきたい一作だ。
Casey Veggies & Rockie Fresh – Demeanor feat. Curren$y
楽曲公開日 | 2019年1月1日 |
収録タイトル | Fresh Veggies 2 |
元ネタ | – |
California州Los AngelesはInglewoodのラッパーCasey Veggiesと、Illinois州ChicagoのラッパーRockie Freshの新曲。西海岸的なスムースさがありながらも下地にはTrapらしさもある、これまであまり無かったサウンドが楽しめる。自身名義の楽曲では”真夜中の煙たそうな曲”が多いCurren$yも、本曲では余所行きモードのフロウを披露。
Kokane – I’m So Hood
ビデオ公開日 | 2018年12月29日 |
収録タイトル | Finger Roll(3月30日リリース予定) |
元ネタ | René & Angela – I’ll Be Good |
NYで生まれCalifornia州Los AngelesはPomona育ち、西海岸ギャングスタラップ界を代表するシンガーの一人、Kokaneの新作ミュージックビデオ。”Foxy Brown – I’ll Be Good feat. Jay-z”と同じく”René & Angela – I’ll Be Good”をまんま使いした、 ファンク/ソウルファンには嬉しい一曲。全編視聴出来ないのは惜しいが、3月にリリースされるアルバムを待ち遠しく感じさせるには十分なビデオだろう。
※追記※
本曲は当初1分程度の短編ビデオしか公開されておらず、記事でもその動画を埋め込んでいました。その後フル尺のビデオが公開されたため、現在はそちらに差し替えています。
Philthy Rich – What You Say feat. G Perico
ビデオ公開日 | 2018年12月28日 |
収録タイトル | Fake Love (Deluxe Version) |
元ネタ | – |
California州Oaklandのラッパー、Philthy Richの新作ミュージックビデオ。Los AngelesのラッパーG Pericoを招き、近年の西海岸らしさ全開の一曲。のっぺりとした語り口の主役に対し、G Pericoはテンション高めのフロウを聴かせ、それぞれの個性が際立つ。
余談だが、G Pericoが着用している自身のレーベル名を用いた服や帽子は、国内の老舗ショップ「L.A Style dope」さんで取り扱いがあるようなので、気になる方はチェックしてみて欲しい。
Nipsey Hussle – Victory Lap feat. Stacy Barthe
ビデオ公開日 | 2018年12月31日 |
収録タイトル | Victory Lap |
元ネタ | Arctic Monkeys – Knee Socks |
Los AngelesはCrenshaw出身のラッパー、Nipsey Hussleの新作ミュージックビデオ。ピアノのバッキングやドラムの質感は、明らかに”2001″を思わせるサウンド。New YorkはBrooklyn出身で、RihannaやKaty Perryなどのソングライティングも手掛けるシンガーStacy Barthの歌声も、楽曲の世界観をより一層引き立てる。
LNDN DRGS – Tomorrow feat. Freddie Gibbs
ビデオ公開日 | 2018年12月28日 |
収録タイトル | AKTIVE |
元ネタ | Giorge Pettus – Don’t Put Me Off Till Tomorrow |
Los AngelesはComptonのラッパーJay Worthyと、カナダ出身のプロデューサーからなるLNDN DRGSの新作ミュージックビデオ。91年リリースのメロウ曲” Giorge Pettus – Don’t Put Me Off Till Tomorrow “をサンプリングし、G-Funkサウンドが得意な二人らしく抜群なスムースさを聴かせる。途中ビートがガラリと変わり、かつての王道サウンドの模倣で終わらないような工夫も感じられる。
Wrekonize – With The Music On
ビデオ公開日 | 2018年12月27日 |
収録タイトル | Into the Further |
元ネタ | Arctic Monkeys – Knee Socks |
イギリスで生まれ幼少期にFlorida州Miamiに移り住み、現在 はTech N9neが主宰するレーベル「Strange Music」と契約しているラッパーのWrekonize。2017年にリリースしたアルバムからの新作ミュージックビデオ。国際的な生い立ちの影響か、歌心のあるHookなど一般的なUS勢とは明らかに異なるサウンドが特徴的だ。
Uncle Murda – Rap Up 2018
楽曲公開日 | 2019年1月1日 |
収録タイトル | – |
元ネタ | Rose Royce – Wishing on a Star, Dr. Dre – Nuthin’ but a G Thang, Snoop Dogg – Gin and Juice, The Jackson 5 – It’s Great to Be Here |
New YorkはBrooklynのラッパーUncle Murdaによる、2018年の総括ラップ。毎年誰かしらやっている、1年間でシーンに起こった出来事等をラップしていく例のアレだが、本曲は9分超という大作。ビートがかなり展開していくので、数曲分のミックスのような感覚でサラリと楽しめる。
Louis York – Music And Weed
楽曲公開日 | 2018年12月26日 |
収録タイトル | – |
元ネタ | – |
New York出身のシンガーソングライターClaude Kellyと、Illinois州East St. Louis出身のプロデューサーChuck HarmonyからなるR&Bデュオ、Louis Yorkの新曲。第一声から古き良きR&Bを感じさせ、何とも心地よい世界に引き込まれる。それぞれ制作側として様々な(それもかなり著名な)アーティストの楽曲を手掛け、中にはグラミー賞を受賞している曲もある程の存在。本曲もため息が出る程に文句無しの良曲。
R.Kelly – Born To My Music
楽曲公開日 | 2019年1月1日 |
収録タイトル | – |
元ネタ | – |
Illinois州Chicagoのベテランシンガー、R.Kellyの新曲。こちらもR&Bの原点に立ち返ったようなサウンドで、若手アーティストには到底真似出来ないであろう大人なR&Bを聴かせる。新年早々、今年のR&Bシーンが楽しみになってくるような一曲だ。
週刊新譜る10 [2018年12月27日~2019年1月2日分] まとめ
今週は西海岸勢に面白い曲が多く、その辺りを重点的に厳選した。また地域問わず全体的に言えることは、近年主流だったTrapは明らかに減少しているようで、そういった変化はHipHopだけではなくR&Bにも起こっているようだ。
8Ball & MJGはメンフィスのご当地サウンドを、Philthy RichやNipsey Hussleは西海岸らしいサウンドを、シンガー勢はラッパーには無いR&Bを・・・このように地域やアーティストによって全く異なるサウンドが点在してこそ、アメリカのシーンの本当の面白さが生まれるはず。このままそういった流れになってくれることを期待したい。
皆さんも気になった曲はあっただろうか?是非新譜のチェックに活用していただきたい。
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